介護施設では、正社員やアルバイトだけでなく派遣社員として働いている人もいます。介護福祉士といった有資格者が現場リーダーとなり、仕事の割り振りを行なわれますが、更に細かい仕事内容の分担は現場社員が派遣社員に対して指示することが多いです。介護の仕事で重労働となりやすいのは、入浴介助と思われがちですが、1日に何度も交換しなければならないオムツについて、派遣社員に対するいじめが発生しやすい業務内容となっています。なぜなら、おむつ交換を行なう際には、単に交換作業を行えば良いわけではなく、軟便の入所者に対して行なう際には、洗浄作業を伴うことが少なくありません。一定時間内に何人のオムツを交換出来たかが、作業評価に繋がるので、最初から正社員が派遣社員に対して軟便者のオムツ交換作業にあたるように割り振りを行なうこと自体が、いじめと捉えられてもおかしくないでしょう。雇用形態に関係なくプロ意識を持って仕事を行っている派遣社員は、いじめとは受け取らず腕の良さを見せて現場リーダーから高評価を得るキッカケとなりやすいです。派遣社員だからすぐに辞めてしまうだろうといった認識を持っている正社員が、派遣社員が長続きするかどうかを確かめるために作業量の多い仕事を押し付けてしまうことがあります。しかし、介護福祉士の目線からは、派遣社員が懸命に働く姿が映るので、現場社員によるいじめが行われているとは気が付きにくいという問題が生じてしまうわけです。